マティスが好きな大学生の日常

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後藤四郎『可換環論の勘どころ』

風の吹き過ぎるごとく生きる

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可換環論の勘どころ』からのメモ。


『さて、これまでイデアル論を中心にしながら環構造の基本 (勘どころ) を述べてきたが、現代可換環論をより広く理解して先に進むには、どうしても加群論を避けて通ることができない。例えば、イデアルの構造をより深く知りたいと願うなら、イデアル論を加群論の枠組みの中で再構築し、環の内部構造を外部表現に帰着させることが必要だからである。 homology 代数的手法はそのような手段の一つである。以下、迂遠に思えるかもしれないが、加群論から出発して地道に基礎理論を構築することにしよう。次のステップの勘どころである。かなり精緻で難しくもなるが、最終目標を第 7 章の系 7.9 において、どうか頑張って欲しい。』

『さて、今まで一生懸命に学んできたことを使ってみよう。本書の集大成である。
 本章で述べる系 7.9 は、 1955 年に日本で開催された国際研究集会で J.-P. Serre が発表したものであり、世界レベルで衝撃的なものであった。結果の重要性もさることながら、証明法がその後の可換環論の発展に決定的に大きな影響をもたらしたからである。今日でも系 7.9 には、ここで述べる Serre 自身の方法しか証明が知られていない。
 もし、 Serre の方法とは異なった証明法を見つけることができれば、有名になる。これは冗談めいた言い方に聞こえるかもしれないが決して冗談のつもりではない。その方法には可換環論の新たな発展の可能性が秘められているはずだからである。』


『系 7.9 (J.-P. Serre, 1955)
 A が正則局所環なら任意の p ∈ Spec A について局所化 Ap は正則局所環である。』

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可換環論の勘どころ (数学のかんどころ)

可換環論の勘どころ (数学のかんどころ)