マティスが好きな大学生の日常

ふつうの大学生のふつうの日常です。

中島義道『哲学の道場』

 中島義道さんの『哲学の道場』を読む。

 この本で中島さんが主張していることのひとつに「哲学には師と仲間が必要である」というものがある。

 中島さんにとって師は大森荘蔵先生だった。師匠との思い出話がすばらしいと思う。


たとえば、

『先生は学生が素朴な「肉体の言語」を語ることを求め、哲学史的知識を振り回すことを蛇蠍のように嫌った。しばらくして科哲の雰囲気にも馴れたころ、私は先生の「知覚」や「痛み」ばかりを取り上げるやり方に飽き足らず、ドイツ科の授業や書物から仕入れた知識をもとに「ですから、ヘーゲルシェリングの直観的な真理観を批判し体系的な真理を求めたのですが、それが一段落すると、今度はその体系知が別の仕方で、キルケゴールニーチェなどの批判に晒されることになったのではありませんか」と尋ねると、先生はむっとした表情で「哲学は、誰が勝った、負けたとかいうような、そんな田舎芝居のようなものではありません」と答えられました。』

といった具合。



哲学の道場 (ちくま文庫)

哲学の道場 (ちくま文庫)