マティスが好きな大学生の日常

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ヴォルテール『寛容論』 光文社古典新訳文庫

 ヴォルテール『寛容論』に日本についてのこんな記述がある。


「日本人は、全人類のうちでもっとも寛容な国民であった。その帝国では、十二の穏和な宗教が定着していた。そこへイエズス会士が来て、十三番目の宗派を形成した。ところがこの宗派は自分たち以外の宗教を認めたがらない。その結果はみなさんご存じのとおり。わが国でカトリック同盟が起こした内乱に劣らぬほどの恐ろしい内乱が日本で起き、その国を荒廃させた。しかも、キリスト教は血の海で溺れ死んだ。日本人はかれらの帝国を外の世界にたいして封鎖した。われわれは日本人から凶暴な獣みたいに見られてしまうようになった。思えば、われわれはイギリス人によって獣あつかいされ、ブリテン島から追い出された連中と似たような目にあっている。財務大臣コルベールは、日本人がわが国にとって必要な存在であると感じていたのに、日本人はわれわれを少しも必要としていなかったため、あちらの帝国との通商関係をうちたてようという企ては失敗に終わった。コルベールは日本人の意思の固さを思い知らされた。」


『寛容論』が書かれたのは1763年。ヴォルテールはどうやって日本についての知識を得たんだろう。「十二の穏和な宗教」が何を指しているのかも気になる。


寛容論 (光文社古典新訳文庫)

寛容論 (光文社古典新訳文庫)