マティスが好きな大学生の日常

ふつうの大学生のふつうの日常です。

羽生善治『大局観 自分と闘って負けない心』

 本書序盤に「合理的な思考がきちんとできるようになると、感覚的にも研ぎ澄まされていくものなのか。それとも、ロジカルになればなるほどエモーションは鈍化するのか」というテーマが提示されている。これは私も数学の技術的な部分を勉強しているときに、度々気になっていたことだったので、羽生さんがどのような結論に至ったのかを知ることがその後の読書の推進力になった。


 読み終わっても羽生さんなりの答えが明確に書いてある部分はなかった。ただ、長い棋士人生の中でたくさん読み、研究し、実践を重ねていくことで、羽生さんでも素朴な疑問をもつことを忘れ、新しい時代についていけなくなったこともあるんだなと思った。これはつまり、将棋に対する敏感さを失ったということなんだと思う。