マティスが好きな大学生の日常

ふつうの大学生のふつうの日常です。

羽生善治『大局観 自分と闘って負けない心』

本書序盤に「合理的な思考がきちんとできるようになると、感覚的にも研ぎ澄まされていくものなのか。それとも、ロジカルになればなるほどエモーションは鈍化するのか」というテーマが提示されている。これは私も数学の技術的な部分を勉強しているときに、度…

栗原康『村に火をつけ、白痴になれ  伊藤野枝伝』

伊藤野枝。大正時代の無政府主義者。ウーマンリブの元祖。28歳のとき憲兵隊に虐殺される。 『村に火をつけ、白痴になれ』。 いくつか好きな話があった。 ひとつめは、拘束された恋人の大杉栄を助けるために野枝は、内務大臣、後藤新平に手紙を書いた。「あな…

加藤一二三『羽生善治論 「天才」とは何か』

加藤さんの独特の考え方に最初はとまどったけど、だんだん楽しくなってきて、最終的におもしろく読了した。特に森内さんと戦ったときに二手指し ( 二手連続で指してしまい ) 反則負けたしたときの加藤さんなりの分析が面白かった。 「あのとき私にはどういう…

千葉雅也『勉強の哲学 来るべきバカのために』

千葉雅也『勉強の哲学』の抜き書き。 『言語を通して、私たちは、他者に乗っ取られている。』『言語の形態が、この身に刻まれた。それは、刺青である。』『勉強とは、新たに言葉と出会い直すことで、その「言語の痛気持ちよさ」を反復することなのです。』『…

副島隆彦『余剰の時代』

副島隆彦さんの言っていることは一貫していないと思うことが多かったけど『余剰の時代』を読んで、副島さんは一貫していると思い直した。 副島さんはとにかく疑っているのだ。例えば、権力者の言うことは疑う ( なぜなら彼らは騙そうとしているから ) 。ふつ…

町山智浩『アメリカ人の半分はニューヨークの場所を知らない』

町山智浩『アメリカ人の半分はニューヨークの場所を知らない』を読んだ。無邪気な文体でわりと重いアメリカの話がレポートされているコラム集。コラムのタイトルをいくつか抜き出してみる。「子供にブッシュを拝ませる洗脳キャンプ」 「9・11はホモなアメリ…

中村元『古代インド』

ものすごくまじめなインド史の本。インドについておもしろい話がたくさん書いてあった。例えば、インドの婦人たちは、ものを考えるとき、片足をかける習慣があり、またかゆいところをかくようなしぐさをする、という話から仏教図像が読み解かれたりする。 実…

栗原康『死してなお踊れ 一遍上人伝』

栗原康さんの『死してなお踊れ』を読んだ。帯に瀬戸内寂聴さんと朝井リョウさんの文が載っている。 瀬戸内寂聴 「躍り狂うほど、民衆を熱狂させた、一遍上人の稀有な魅力を、瑞々しい栗原さんの新鮮な文体で描いた最高に魅力的な力作!」 朝井リョウ 「栗原…

アルフォースの『複素解析』を買う。

アルフォースの『複素解析』を買った。古本屋さんで見つけて、目次みたら面白そうだったから、買った。4000円。 ラース・ヴァレリアン・アールフォルス - Wikipedia Lars V. Ahlfors 『COMPLEX ANALYSIS』Contentschapter 1 complex numbers 1 the algebra o…

栗原康『現代暴力論 「あばれる力」を取り戻す』

副島さんのニーチェ本でおすすめされていた栗原康さんの『現代暴力論』を読む。 すごくドライブ感のある本で、そしてわがままな本だった。著者の栗原さんはアナキストを研究しているらしい。 アナキストは欲望の塊だ。あれもしたい、これもしたい。もっとわ…

副島隆彦『ニーチェに学ぶ「奴隷をやめて反逆せよ!」まず知識・思想から』

副島隆彦さんの『ニーチェに学ぶ「奴隷をやめて反逆せよ!」まず知識・思想から』を読んだ。 ヒエロニムス・ボッシュの「この人を、見よ」、クリストフォロ・デ・プレディスの「天球について」、チュニジアのモザイク画、ジョン・コリア、などの画をニーチェ…

恩田陸『六番目の小夜子』

学校という容れ物は、毎年卒業生を送り出し、新入生を迎い入れる。 そして、その容れ物自体は、形を変えることもなく、同じところにずっと存在し続ける。 その閉塞された空間の中で、同じ歳の多感でフラジャイルな高校生達が、ずらりと机を並べ、その不自然…

フーコー『Arch. Sav.』についてのメモ。

『フーコー・コレクション 5 性・真理』の編者解説に書いてある話。 『言葉と物』を書き終えたフーコーは自分自身に向けて「方法序説」を書いた。1966年か1967年の夏チュニジアでの休暇中に数週間で書き下ろされた。全体で335頁。A4のタイプ用箋にブルー・ブ…

ニーチェ『この人を見よ ( 光文社古典新訳文庫 )』

ニーチェ『この人を見よ――人はどのようにして自分になるか』メモ。【目次】 ◎なぜ私はこんなに賢いのか ◎なぜ私はこんなに利口なのか ◎なぜ私はこんなに良い本を書くのか ◎なぜ私は運命であるのか 【抜き書き】●私の使命は大きく、私の同時代人たちは小さい…

大澤真幸『不可能性の時代』

大澤真幸『不可能性の時代』メモ。 1997年に起きた、神戸市須磨区での連続児童殺傷事件。犯人は、犯行声明を通じて、自らを「酒鬼薔薇聖斗」と名乗った。彼は14歳だった。彼は犯行日記とも呼ぶべき手記を書いており、それによると一連の犯行は「バモイドオキ…

猫と量子が見ている。宇宙が美しいのではない、宇宙を黒板にチョークで書けることが美しいのだ。

松岡正剛さんの千夜千冊を本で読みたいけど、買うのは大変だな。学校の図書館で借りようと思ったけど、置いてなかった。 調べてみたら経堂図書館に置いてあることがわかった。近いからさっそく行ってみよう。 経堂図書館に着いて驚いた。やたらとコンビニエ…

野口悠紀雄『知の進化論 百科全書・グーグル・人工知能』をよむ。

12時5分。起床。今日から春休み。いつもより遅くめざめる。とりあえず、机の上に置いてあった野口悠紀雄『知の進化論 百科全書・グーグル・人工知能』をよむ。 12時31分。読み終える。呆れるほどつまらない。使っている知識は凡庸。分析は見当はずればかり。…

フェデラー、ナダル、ドゥルーズ。

明日で試験期間が終わる。そしてプルーストのように長い春休みが始まる。終わっては始まり、始まっては終わる。 私は今までに、終わりのない始まりを見たことがない。 試験期間は、朝と昼は勉強して夜はテニスを見ていた。フェデラーとナダルの決勝戦が見た…

ミシェル・フーコーについて。

「人間は日付よりも動作や笑い声を鮮明に記憶しているものです。」 ドゥルーズの『記号と事件』に納められたミシェル・フーコーについてのインタビューをよむ。 「フーコーが、あの強烈で謎めいた人格をもって存在するということ、そしてあれだけの文体を駆…

セドリック・ヴィラーニ『定理が生まれる 天才数学者の思索と生活』

セドリック・ヴィラーニ。数学における私のヒーロー。 数学と物理学を新しい感覚で融合させた人。 今日は、久しぶりに『定理が生まれる 天才数学者の思索と生活』を読む。34ページに載っている、2008年4月19日のメモを見ていて涙がでそうになる。これは、ダ…

冨田恭彦『ローティ 連帯と自己超克の思想』

ローティについてのメモ 12歳ローティは12歳のとき、社会的不正義と戦って生きていくのが人間なのだと知った。まとまな大人はみな、トロツキストか社会主義者だった。 13歳はじめて哲学書を読んだ。プラトンとニーチェ。図書館の本を全部読む必要はないかも…

佐藤優『ゼロからわかるキリスト教』の感想

宗教批判の根本は、 人間が宗教を作るのであって、 宗教が人間を作るのではないということである。宗教という倒錯した世界意識を生みだすのは、 この国家、この社会が倒錯した世界だからである。 『ゼロからわかるキリスト教』は佐藤優が、マルクスの『ヘー…

『ゆかいな仏教』を読んで。

試験が終わったので、数学以外の本も読みたいなと思って。 今日読んだのは橋爪さんと大澤さんの共著『ゆかいな仏教』です。 仏教の、宗教の、本質を掴み出し、飾らない言葉で説明したところも魅力的でしたが、私が楽しかったのは時々ででくる数学用語による…

常微分方程式の勉強。

明日から試験がはじまります。 今日は矢嶋信男さんの「常微分方程式」で微分方程式の勉強をしていました。 定義・定理・証明のスタイルで書かれていないので、とても読みやすい本です。 それぞれの方程式の解法は一通り理解したのですが、具体的な方程式を出…

マティスについて

今日は「マティスの切り絵と挿絵の世界」という本を読んでいました。 題名のまんまですが、マティスの切り絵と挿絵の作品が載っています。 マティスの切り絵作品を見ていると、こんな情景が浮かんできます。たとえば天国に学校があって、図工の時間に先生か…

昔住んでいた家のこと。

以前暮らしていた場所のことを、何かにつけふと思い出す。どんな家に住んでいたか、近辺にどんなものがあったか、そんなことを。 今日も思い出していた。 たとえばゴシック風の土台の上にバロック風の家が建った、変な家が多かった場所のことを。 一部屋しか…

ブログをはじめました

ブログをはじめることにしました。 まずは、自己紹介を。 私立大学に通う大学2年生です。専攻は数学です。高校生までは、小説を読むのが好きなセンチメンタルな人間だったのだけど、ある日、突然数学が好きになってしまいました。このことについてもいつか書…